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赤紫蘇が宿す植物の恵み
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赤紫蘇の植物成分

「紫蘇」は、「紫の蘇る草」の意味。もともと、赤紫蘇のことを言います。
日本では、縄文時代の遺跡から種が発見されており、古くから馴染みのある植物です。
赤紫蘇は、β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンCが豊富で、赤紫蘇特有の香り成分である精油には、防腐・殺菌作用などを持つ「ペリルアルデヒド」が豊富に含まれます。この性質を利用して、日本では梅干しが作られて来ました。
漢方では、「紫蘇葉」として理気薬(気が停滞している状態の改善、精神の安定)や解熱・鎮痛の効果があるとされ、最近では、赤紫蘇の葉の抽出物は、抗アレルギー・抗炎症作用も備わるとされています。
また、赤紫蘇のポリフェノールには、強い抗酸化作用が認められています。
赤紫蘇は表面の層だけに、「アントシアニン」を蓄えています。これは、紫外線から身を守るために、表面のアントシアニンが有害な紫外線を吸収するためと考えられることから、赤紫蘇のポリフェノールは、身体の酸化(老化)の原因である「活性酸素」を取り除き、肌のくすみ・しわ・たるみを防ぐと同時に、有害な紫外線を吸収するという、機能も期待されます。
2020年12月、シズージュの製造・発売元であるパルセイユ株式会社は、シズージュが使用している芦屋産の赤紫蘇の研究成果から得られた、生理活性評価(抗ウイルス、抗アレルギー、抗ニキビ、抗シワ、保湿)を九州大学と共同で特許を出願いたしました。
※上記は赤紫蘇の一般的な性質を述べたもので、化粧品の効能を示したものではありません。
精油成分の作用

精油(エッセンシャルオイル)は、植物から抽出した天然の液体で、香りや有効成分を高濃度に含んでいます。
日本には、江戸時代に伝わり、現在では、薬効・効果が認められた一部の精油は、医薬品として扱われていますが、多くは芳香用として使用されています。
精油の芳香成分は、まず鼻の奥にある神経細胞の受容体を刺激し、人間の五感の中でも唯一、感情や本能に関わる「大脳辺縁系」に直接伝達されます。「大脳辺縁系」は、記憶、意欲、情動などと密接に関係するので、香りは記憶と結びつきやすいことで知られています。
その後、自律神経系をつかさどる「視床下部」にその情報が伝わり、体温や睡眠、ホルモンの分泌、免疫機能などのバランスを整えます。
また、精油成分が皮膚から身体に働きかける研究結果も報告されています。
赤紫蘇の精油成分「ペリルアルデヒド」は熱に弱いため、シズージュではその有効成分を損なわないように「低温真空抽出法」にて精油を抽出し、全製品に配合しています。
純度の高い赤紫蘇の精油の香りは、日本のルーツを感じさせ、深いリラクゼーションへと導きます。
※上記は精油の一般的な性質を述べたもので、化粧品の効能を示したものではありません。
精油の純度を高める製法

シズージュでは、「植物の力は、旬の時期に収穫することで最大限に発揮される」というバイオダイナミック農法の考えを取り入れ、年に一度、赤紫蘇の力がもっとも充実する6~7月にのみ収穫します。生命力あふれる新鮮な葉や茎から、水や溶剤を使わない「低温真空抽出法」で精油を抽出しています。
従来の「水蒸気蒸留法」の場合、原料を水に入れ、火にかけることから、温度が100℃近くまで達するために、熱に弱い赤紫蘇の精油成分「ペリルアルデヒド」の有効成分が十分に発揮できないことが予想されます。
一方で「低温真空抽出法」は、約40℃の低温、真空で抽出することにより、植物の精油成分を損なわずに抽出することができます。 また、原料の植物に含まれるほぼ全ての精油やエキスの抽出が可能となり、植物を無駄にすることがありません。
赤紫蘇の精油は、600キロもの赤紫蘇から、たった1キロしかとることができないために、とても貴重です。「低温真空抽出法」により、赤紫蘇を余すこと無く活用することで、純度の高い赤紫蘇の精油を惜しみなくブレンドした、シズージュ製品の発売が可能となりました。
シズージュ発売にあたり、紫蘇の精油は、化粧品原料国際命名法(INCI)において、世界で初めての登録となりました。これは、シズージュが世界で初めて、紫蘇の精油を用いた化粧品を製造・販売することを意味します。
伝統の種から生まれる赤紫蘇

シズージュ赤紫蘇の種は、自社工場のある福岡県芦屋町のあたか農園さんに、代々受け継がれてきた「固定種(在来種)」です。
長い年月をかけて、一番よくできた赤紫蘇を選び、その種を蒔いて育てた中から、また一番よくできた赤紫蘇を選んで種を蒔く、といったことを代々繰り返して育てた、生命力の強い赤紫蘇の種は、その土地の気候や風土に適応しているために、肥料や農薬を使わない栽培に適しています。
現在の日本では「F1種」と呼ばれる、異なった遺伝的特徴を持つ親同士をかけ合わせてつくられた、一代限りの種が多く使われています。一代目のときだけに現れる雑種強勢によって、作物の成長が早くなり収穫量が増え、形や大きさも揃うので、大量生産、大量消費の現代には必要な種ですが、伝統の固定種を守って行くことが、自然で、本質的に豊かな未来へ繋がると信じています。
赤紫蘇は本来、固定種であっても農薬を全く使わずに育てることがとてもむずかしく、通常は他の作物よりも多くの農薬を必要とします。しかし、シズージュの赤紫蘇は、農薬を全く使わずに育てるために、赤紫蘇の葉に特有の虫が発生した時には、一匹ずつ丁寧に手作業で取り除いています。
長い年月をかけ、手間をかけて育てているあたか農園さんの赤紫蘇は、九州大学の研究において独自の有効成分が認められ、現在では特許を出願するに至っています。