米ぬか油 |Story of Ingredient No.1

|2021年9月1日|
秋の風物詩のひとつである稲刈りがもうすぐ始まります。
黄金色に輝く稲穂が頭を垂れて連なる風景は、収穫の秋のスタートを感じさせます。
そんなシーズンの始まりに、今回は米ぬか油についてお話しします。
玄米から白米を作る際の副産物である米ぬか。 江戸時代からぬか袋を使った洗顔などにつかわれてきた米ぬかは、日本の伝統的な美容アイテムです。その米ぬかを圧搾して採油されたものが米ぬか油です。

たくさんの栄養素がギュッと詰まっている事で知られる玄米から採れる米ぬか油は、玄米同様にビタミンやミネラルなどの豊富な栄養素が魅力的な植物油です。
特に抗酸化作用で有名な「ビタミンE」が多く含まれているので、肌に大きく影響を与える酸化を抑制し健やかな肌の維持に貢献してくれることが期待されます。
また、米ぬか油特有の成分である「γオリザノール」には抗酸化作用に加え、紫外線防御、血流促進などに有用とされていることから、ストレスや外的環境などで荒れてしまった肌や年齢を重ねた肌にとても貢献をしてくれます。
そして、米ぬかの主成分といわれる「オリザブラン」には肌の水分量を保持する機能があるので、肌の乾燥予防にも役立ち、まさにオールラウンダーで活躍する素晴らしい美容オイルです。
又、米ぬかに含まれる脂肪酸ナトリウムは、天然の界面活性剤といわれ、洗浄効果が高いことから古くから洗顔料としても用いられ、肌の洗浄や角質の除去、黒ずみの改善やニキビ対策と幅広く対応してくれます。
こんな魅力的な米ぬか油ですが、ぬかから搾油される米ぬか油は、一般的に種子や核などから搾油する他の植物油よりも搾油量が少なくなります。 そこで、メーカーによっては、収油量を増やすために、ヘキサンなどの石油系溶剤を使用して抽出しているところもあります。
しかしこの手法を用いると確かにたくさんの米ぬか油が出来上がるのですが、出来上がった油には、残留溶剤や製造過程での加熱によって栄養成分が減少してしまうなどの不安材料も出てくるのです。
私たちがお勧めする米ぬか油を選ぶ時のポイントは
- 低温圧搾法で製造されている
- 一番搾り
- 製造過程で余計な手を加えておらず、且つ未精製なもの
大まかに分けて以上の3点です。
シズージュで使われている米ぬか油は、福岡あたか農園で無農薬で栽培されている玄米のぬかを原料としています。
「品質の透明性」のページでお話しした通り、私たちは、食することと同じように、肌が自然に受けいれられる素材をシンプルに配合し、人間の身体に本来は必要のない石油原料は使っていません。
確かに、手間とコストのかかることではありますが、この過程を踏襲しなければ、植物の力を最大限引き出すことで生まれるシズージュの原料基準を満たすことができないのです。
米ぬかオイル配合製品一覧 >
みき なおみ
アロマ・ビューティー・プランナー
植物サイエンスをベースとした、ナチュラルコスメの仕事に長く関わる中で、自身も年齢を重ね変化する体調や肌のトラブルを幾度となく植物の力に助けらたことから、生まれ育った日本の植物の力に目を向け、その魅力を伝えている。
プロフィール
1996年にメディカルアロマテラピーの草分け的存在であったアロマテラピー製品の輸入卸販売会社に入社。統括マネージャーとして活躍。
その後、原料の栽培から製品の製造まで一貫して行う国内のナチュラルコスメーメーカーに入社。化粧品について研鑽をつみながら、スキンケア製品のプロモーション業務を担う。
現在では、独自に和製ハーブとスキンケアの研究をしながら、シズージュ・コンシェルジェとして活動している。